4月上旬、「音楽劇マリウス」主演の今井翼くんの代役発表があり、そこには「桐山照史」と自担の名前がありました。
私は実は「松竹だしありえるよな〜代役きそう」ぐらいに軽く予想していたのでお知らせを見ても「わ、マジだ」ぐらいでした。
今振り返るとこうやって軽い気持ちでいられたのは初演のマリウスを観ていなかったからだと思います。
そしてここから徐々にマリウスの過酷さを自担を通じて知ることになります。
まず代役発表はWESTivalツアーの真っ只中だったのでMCの告知でも触れることになったのですが、告知の流れになると表情が固くなったのがわかりました。
自他共に認める"気にしい"なので、いろいろ背負うものがあったんだと思います。
翼くんの代役というプレッシャー、翼くんファンへの遠慮と責任、本番までの時間の無さ、初の単独主演が自分が観劇した作品の再演の代役という難しさ、自分に代わっても変わらずお客さんが来てくれるのかという怖さ、マリウスを守りたいという使命感。
その中でも特に私は後輩の西畑くんがいることはもちろんほとんどのことがプラスになるけれど、時にマイナスにもなるのではと感じました。
先輩だからしっかりしなきゃ、弱いところは見せられない、大吾だって不安なんだ、と無茶をしてしまうのではないかと不安でした。
また、レコメン!内、しかも照史のいる木曜日に翼くんの番組があったこともプレッシャーを強めることになるのではと危惧していました。
to baseで翼くんは度々マリウスの話題を出していて西畑くんとの共演も楽しみにしている様子で、翼くんがいかに出たかったか・どれだけ悔しいかを知ることになりました。
そしてこれは個人的なことなんですが、私が初めて自分の意思で好きになったジャニーズが翼くんでした。
SHOCKで観た翼くんはキラキラしていて、それまで親の影響で「光一くんしか!」とセンターの人しか観ていなかった私が変わるきっかけになりました。
自分の性格もそうだし、やっぱり"気にしい"な人が好きで、翼くんもそのうちの一人なんだろうなと思っていました。
周りの気持ちを察して自分のメンタルが傷付いてもグッと我慢してしまうような、そんな人なのかなと。
オノリーヌのように抑制なんてしてられない!と吐き出せれば楽なんでしょうけどね。
あと昔尖ってたというかなんというか、今もどこかには反骨精神を秘めているようなところも翼くんと照史の似たところだなと感じます。
今回驚いたのが、翼くんファンの友人もマリウスを観て「あんたが翼くんと桐山くん好きな理由わかったかも」って言ってくれたんですよね。理由は教えてくれなかったんですけど(笑)
去年のジャニーズ大運動会で「この人誰だろ?動き方とか立ち姿とかめちゃくちゃ好きだな」と思って双眼鏡でチェックしたら翼くんだった、ってこともあったんですが、正直ビジュアルは全然似てないと思うんですよね。
けど千穐楽で美織ちゃんが翼くんと桐山くんは同じ表情をする時がある、って泣きながら話していたのを見ていろんな気持ちがあふれて私も泣いてしまいました。
代役が照史でよかった。
翼くんを近くで見てきた人がそう言ってくれるのが本当に嬉しかったです。
それと同時に翼くんがとても恋しくなりました。
私は今は桐山担ですがやっぱり歌って踊る翼くんが好きでコンサートも行っていましたし、プレゾンも大好きで今もよくDVDを観ています。
to baseもずっと好きでお便りを読んでもらったことも何度かありました。
野球なんか全然わからないのに、ベイスターズには詳しくなりました(笑)
私でもこれだけ寂しいのに、翼くん担当の方はもっとなんだろうなと思います。
私の今年の七夕の願い事は、「翼くんが一日も早くよくなってファンの方と幸せに過ごせますように」です。
友達も平気そうな顔してたけど本当は寂しいのは私もわかってるので。
「オセロー」でも同じジャニーズWESTの神山くんが翼くんの代役をやると決まって、翼くんのいないステージを見るのはきっとつらいはずなのに「また一緒に観に行こう」と言ってくれて本当に気持ちが楽になりました。
友人よ、神ちゃんもすごいから。めっちゃめちゃすごいから。
翼くん現場もまた誘ってよ!
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で、こっからようやく本編についてです。長い!!!
まとめられない人間で申し訳ない。
ツイの中の人アカウントの方には書いたんですが、今回マリウスがある人と重なって見えるときがありました。
やりたいことがあるのは本当に素敵なことで、今後の人生を長い目で見てるからこそ行動にうつせるんだと思います。
けど、その「やりたいことをやれる幸せ」を手にするには、他の幸せを犠牲にしなければならない。
幸せにはたくさん種類があって、そのすべてを同時に掴むことは誰にもできません。
ファニーはマリウスが自分のそばで退屈に暮らし夢を叶えられないまま年老いていくのを見るのはイヤ、と送り出します。
初めはマリウスを必死に引き留めていたファニーが、遠くでマリウスが幸せになる方がいいと考えるようになる、これはマリウスへの想いが恋から愛に変わり始めたからなのかなと思いました。
関ジャニ∞メンバーもファニーのようにすばるくん自身の幸せを願っているんだなとここ数日のテレビを観ていて感じます。
仕事仲間の絆を超えた、一人の人間への愛。
私もなんだかんだ今はゆるゆるですがエイターなもので、脱退発表の時のファンの悲しい気持ち、寂しさ、どこへぶつければいいかわからない怒り、複雑な感情、痛いほどにわかりました。
でも少しずつですが「あの人の幸せがわたしの幸せなの」と歌うファニーのようになれたらなと考えるようになりました。今はまだ難しくても、いつかきっと。
めちゃくちゃヲタクの勝手なフィルターかかってるのはわかってるんですけど、そう重なって見える瞬間がありました。
ただ、マリウスと違う点というか…すばるくんには二幕のマリウスのようにはならないでほしいと願うばかりです。
というのも結局マリウスはマルセーユが恋しくなり戻ってきてしまいます。
夢だった船の上から、あんなに抜け出したかったマルセーユへ。
私はそのマリウスの気持ちも痛いほどわかりました。
実は自分もマリウスと同じような状況で、親の会社を継がず自分の夢のために家を出ました。
けど、正直後悔していないといえば嘘になります。
「社長になれるのになんで継がないの?」という言葉を聞く度に普通は継ぐもんでしょというのが伝わってきて、でもこんな中途半端な気持ちでできる仕事じゃないというのもわかっていて。
家族が本当は家を出ずずっと実家にいてほしいと思っているけど送り出してくれたというのも知っています。
「自分の家がどんなに幸せな環境にあるかわかってない」と言われながら家を出る時には強かったはずの覚悟が、たまに揺らいでしまうのを感じて怖くなります。
だからこそ、帰ってきたマリウスへのファニーの「もう何を言ってもダメ。さあ、行ってちょうだい」はマリウスのための言葉なんだとわかり苦しくなりました。
あそこでファニーが甘い言葉をかけてしまうとマリウスは何もかもを中途半端にして過去の自分の夢や覚悟すら粉々にしてしまう。
熱病のような誘いや憧れはいずれ冷める時が来ます。マリウスのように。私のように。
でも、すばるくんはその時に踏ん張れる強い人だと信じています。
自分のやりたいことを全力でやってすばるくんが幸せになれるよう祈っています。これからも応援したいという気持ちは変わりません。
頑張ってね。
あと恋から愛ということでもう一人、パニスについて。
パニスは最初ファニーに猛アタックしたりセクハラまがいのことをやったり母親にお金の話をしたりと彼女の気持ちを考えず行動するちょっと困ったオジサンというイメージでした。
それがだんだんとファニーのマリウスへの気持ちを理解するようになり、自分と血の繋がっていない坊やを心から可愛がる優しすぎるほどに優しい人になります。
その対比として見ていたのがニャとプティのカップルでした。
二人の関係はまだ恋で、ファニーの言う「恋より大事なものがある」はきっと受け入れられないんじゃないかと感じました。
プティたちの存在は残酷なほどにファニーやパニスが自分の恋心のままに動けないことを強調しているようでした。
マリウスが帰ってきた場面の二人は特に幸せそうで、微笑ましい気持ちと同時にマリウス、ファニー、パニスの複雑な関係について深く考えさせられました。
大人たちが世間の目や他人のことを気にかけている横で、ひたすら幸せそうなプティとニャ。
特にプティは大人たちの会話を聞いているにも関わらずピュアなままで、物語の中でなくてはならない存在だったと思います。
西畑くんだからとか関ジュだからという贔屓目なしでプティが大好きでした。
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千穐楽からだいぶ経ってますが、それでもまだまだ感想や考察があふれてきます。
とりあえず今思っていること感じたことを書き残す目的でバーッと書きましたがグッチャグチャですね(笑)
こんな素敵な作品に出会えてよかったと心から思います。
翼くんで再演、楽しみにしてます。 iVamos! ALA